低コストや寸法精度の向上を目指し、エンコーダをエッチング加工品へ
エンコーダ 加工事例
業種:医療機器メーカー、モーター製造業、センサー機器製造メーカー
エンコーダをフォトエッチング加工にて製作するお仕事のご紹介です。
・顧客地域:大阪
・サイズ:Φ20~Φ100㎜ぐらい
エンコーダとは・・・
エンコーダとは、位置を検出するセンサーのことで、モーターなどに取り付けて使用します。
アナログ出力のものをポテンショメーター、デジタル出力のものをエンコーダと言うことが多いです。
依頼詳細
ご依頼いただいたきっかけ
弊社のHPをご覧になって、地場の近接していることから、小回りのきく展開を望まれて弊社にご相談がありました。エンコーダをフォトエッチングで作製できないかご検討されていたようです。
お客様の抱えている問題点・ご要望
低コスト対応の出来る加工法のエッチングで要請がありました。
具体的な技術面でのご要望としては、以前まではPETフィルムの素材でトムソン抜きの加工方法で行っていましたが、スリット部の透過性や寸法精度の向上を目指すため、フォトエッチングの加工で対応できないかとご依頼があり、その課題をクリアしてきました。
実績
小ロット試作の短納期対応や量産2000個などに対応しております。
製品の材質については、ステンレスSUS304系、純銅、リン青銅、ベリ銅などが主流です。
【CAD工程について】
得意とすることは、スリット角度の小数点以下の桁数が多い場合でも、累積誤差が無いように均等に配置することが可能な点です。
苦労したことは、文字のフォント・サイズの指定がある場合は、より忠実に再現するために複数のアプリケーションを使用し、ひとつのファイルに落とし込む作業に時間をかけた点です。スリット幅が細いため、部分的に補正値を変えないといけないため、通常の補正処理よりも時間がかかります。
また、エッチング工程での作業性を上げるため、指定板サイズに対するフィルムサイズ・指定板サイズ内の面付け個数・板厚に対する最小幅など、エッチング工程では見えにくいところに配慮しています。
【エッチング工程について】
エッチング工程後のまま使用することがあるため、外観(主にキズなど)に注意して作業しています。
受注を受けてから図面を確認し、最適材料サイズを思案、多種あるドライフイルムを選定し準備。ハーフ線・文字等、細いデザインもあるため、CADと入念に打ち合わせをしています。
エッチング時には、寸法公差手前で測定を行い、図面記載されている公差内に収まるように微調整を繰り返し作業しています。
また、ハーフ面があるので深さにも配慮し、あまりにも古い薬液を使用してしまうと、ハーフ面にムラができてしまい、見栄えや深さのバランスも悪くなるため、薬液の管理にも気をつけています。
検査でも工程内の作業時と同様に、他製品以上に外観検査を重点に置き実施しています。再度測定を行い、検査表を作成し提出いたします。
エンコーダは、エッチングによるものの他に電鋳・ガラス・PETフィルムの物が存在いたしますが、当社は上記のエンコーダ製品についても対応可能です。
PETフィルムに関しては、多面付けフィルムからのトムソン落しになります。
ご相談いただければ、対応いたしますので、お気軽にお問い合わせください。